Last Updated on 2024年3月30日 by カメさん

こんにちは!看護師のカメさん(@49_kame)です。
この記事は3分程度で読めます。

今回は相関について解説するよ。相関というのは2つのデータの間に関係があるかないかを確認する分析方法だよ。
研究では統計解析のために膨大なデータ(アンケート調査のデータなど)を入力する作業が必要となります。これは単純作業ですが、多大な労力と時間を要します。また正確性も重要になります。そのため、データ入力を専門業者に依頼することも1つの選択肢だと思います。
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相関ってなんだ?
相関とは?
2つのデータに関係があるかないかを確認すること
2つのデータを取り扱う場合、1つのデータが大きくなったり小さくなったりすると、もう1つのデータも大きくなったり小さくなったりすることが、関係があるということです。

下記で紹介する論文だと、歩数が増えると睡眠時間が長くなることが、2つのデータに関係があるということだね。
相関分析では因果関係は分からない
注意しなければいけないことが、歩数が原因で睡眠時間が結果であるという時間的な議論はできないということです。あくまで相関は関係性の議論だけで、AだからBという原因(因果関係)を探索することはできません。因果関係を探索するためにはy=a+bXの式を作る回帰分析等の分析方法が必要です。
関係の強さを確認しよう!相関係数とは?
相関の分析においてキーワードになるのが、相関係数です。
相関係数とは?
- 2つのデータの関係の強さを表す指標
- 相関係数はrで表され、マイナスやプラスがある
- それぞれ負の相関関係・正の相関関係と呼ぶ
相関係数の強さの判断基準は以下の表を参照してください。

しかしこの基準はあくまで目安ですので、先行研究や自身の臨床経験を基にデータを解釈することを忘れないようにしてください。

ちなみになぜ絶対値で記載されているかというと、rにはマイナスやプラスがあるけど、数字の大きさは同じだからだよ。
相関の分析方法の選択手順
以下の手順で適切な統計解析方法を選択しましょう。

解析方法の選択には正規分布の確認が必要
相関の分析でも得られたデータが正規分布に従うかどうかで分析方法が異なります。正規分布の確認は、p≧0.05で正規分布に従うと判断するから注意してください。
実際の論文で相関はどのように使われている?
これは患者さんの睡眠と、身体活動(歩数)の関係を調査した研究になります。
下記のグラフが2つのデータの相関を確認したグラフです。
このように丸い点が並んでいるグラフを散布図と呼びます。そしてグラフに記載してある線は、この点がどのような関係性があるかを示したものになります。
右肩上がりが正の相関・右肩下がりが負の相関になります。
r=と記載されているのが相関係数です。上記の表を参照すると、「かなり相関関係がある」と解釈することができます。
まとめ

重要なことは相関は2つのデータの関係性を見る分析方法であり、因果関係を見ることができないということです。
因果関係を確認するためには重回帰分析や多重ロジスティック回帰分析を使用する必要があります。
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研究では統計解析のために膨大なデータ(アンケート調査のデータなど)を入力する作業が必要となります。これは単純作業ですが、多大な労力と時間を要します。また正確性も重要になります。そのため、データ入力を専門業者に依頼することも1つの選択肢だと思います。
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おまけ
今回紹介した論文は、統合失調症の患者さんの睡眠時間と歩数の関係についてでした。当たり前に感じるようなことですが、このように裏付けをしていくことが重要です。看護の現場では経験則で行われていることが沢山あります。そのような暗黙に受け継がれている看護の実践知を研究で解き明かして確かな形式の知にしていくことも研究の意義だと考えます。
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