
こんにちは!看護師のカメさん(@49_kame)です。
この記事は4~5分程度で読むことができます。

今回はクリティークについて解説するよ。
クリティークとは論文を読む時に使用する用語です。クリティークの視点を身に着けることで、論文を読む能力が飛躍的に向上するので、是非ポイントを理解してください。
目次
クリティークとは?
クリティークとは批判的に論文を読むことです。しかしここで注意しなければいけないのが、闇雲に悪い点ばかりを探して否定をしないことです。
クリティークでは明確な知識や基準に基づいて客観的に論文を読むことが重要です。

問題点を指摘するだけじゃなくて、改善点を検討することが大事だよ。
クリティークは論文を正確に理解・活用するために実施しましょう。クリティークで指摘することは、今後自分が論文を書く際にブーメランになって返ってきます(だからこそ、ボロクソに指摘するべきと言う人もいますが・・・)。
クリティークのポイントは?

とにかく客観的に読むことがポイントです。論文の良い面と悪い面を、研究者の状況等にも配慮して考えていきましょう。
チェックリストを用いたクリティークとは?
クリティークのチェックリストとは?
闇雲に論文を読むのは難しいと思います。そこで便利なのがチェックリストです。
看護協会が出版している書籍のチェックリストが無料で公開されていますので、これを活用するのが分かりやすいと思います。チェックリストを参照したい方は、こちらをクリックしてください。
このようなチェックリストを使用することで、より客観的に論文を見ることができるようになります。
報告ガイドラインを使ったクリティークとは?
報告ガイドラインというものを使ってクリティークを行う方法があります。
報告ガイドラインとは?
研究デザイン毎に一定水準の質を確保するものであり、研究計画をする際のチェックリストとして使用されます。
報告ガイドラインを使用することで、研究を客観的に評価することができます。
代表的なガイドラインに、ランダム化比較試験のガイドラインであるCONSORT声明や、観察研究のガイドラインであるSTROBE声明などがあります。
これらも、チェックリスト形式で論文を確認できるようになっています。それぞれ日本語版もあるので興味のある方は確認してみてください。
ちなみに筆者が観察研究をクリティークするために使用しているチェックリストです。観察研究のガイドラインであるSTROBE声明を参考にしています。ワードファイルも添付したので参考にしてみてください。

チェックリストに加えて「内容の評価」も行う
チェックリストは論文の形式を客観的に見ることができます。しかし内容について評価することが難しいです。
そのため、以下のポイントをチェックリストと合わせて評価するようにしてください。

チェックリストによる客観的な評価と、主観的な内容の評価を組み合わせることが大事だよ。

PECO・PICOとは?
- どんな対象(Patient)に、どんな介入や暴露があると(Intervention・Exposure)、何と比較して(Comparison)、どんな結果になるのか(Outcome)という4つの要素のこと
- 論文を読む際に概要を把握したり、研究疑問を明確にする際に使用する
PECO・PICOについて詳しく知りたい方は下記の記事を参照してください。
量的研究と質的研究のクリティークのポイントは?
研究には量的研究と質的研究がありますが、それぞれ論文をクリティークする際のポイントが異なるので解説していきます。
量的研究のクリティークとは?
量的研究は仮説を検証する研究です。
研究対象の変数設定や仮説を明確にして、変数の関係性を妥当な統計的手段で分析できているかを評価します。

質的研究のクリティーク
質的研究は研究対象との関わりを通して新しい考え方を発見する研究です。
研究過程の正確な描写と、収集したデータの信頼性・妥当性を評価します。

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