こんにちは!大学病院で働く看護師のカメさん(@49_kame)です。
この記事は10分程度で読めます。
今回は大学病院へ転職したい人に向けて、大学病院の実情や魅力を解説します。
キャリアアップや給与アップを目的として大学病院で働きたいと考える看護師はたくさんいます。そのため、大学病院で働くことのメリットや・デメリット、給与事情などを解説します。
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「大学病院」と「一般病院」の違いは?
「大学病院」とは、大学の医学部や歯学部に附属する病院で、国公立と私立があります。
「一般病院」とは、総合病院やクリニック等のことです。
看護師の仕事内容は「大学病院」と「一般病院」で違うの?
「大学病院」と「一般病院」では病院の機能も異なるため、看護師の仕事内容も異なります。
「大学病院」の看護師の仕事内容は?
大学病院は診療科が細分化されており、配属部署により仕事内容が異なります。
例えば、採血等の検査が多い病棟や、食事介助等の日常生活援助を多く必要とする病棟など仕事内容の配分が異なります。
そのため、専門性を身に付けたい人に向いています。
「一般病院」の看護師の仕事内容は?
一般病院では診療科が細分化されていないことが多いので、幅広い看護業務を行います。また、医師の数も少ないため採血やルートキープの機会も多くあります。
幅広い業務に携わるため、看護師の基本的な能力を身に付けることができます。
どこに行っても働けるような力を身に付けたい人におすすめだよ。
「大学病院」の看護師はどのくらい給料を貰えるの?
大学病院で働く看護師の年収は、税込年収500万円程度です。
カメさんの場合は大学病院で10年、役職なしで税込年収560万円程です。
勤続10年、非管理職の看護師の平均税込年収が318,916 円(2020年病院看護実態)ですので、大学病院の給料は平均と比較して高いことが分かります。
また大学病院に限ったことではありませんが、国公立でも私立でも都会の方が給料は高いです。
なんで大学病院は給料が高いの?
大学病院では治療や検査・手術が多いため、病院の収入である診療報酬が高くなります。
結果として、職員の給料が高くなります。
大学病院は一般病院と比べてボーナスが高いよ。
下記に大学病院の給与の例を示します。
専門卒の新人看護師 基本給 199000円
大学卒の新人看護師 基本給 215000円
これに手当てが90000円程度付いて30000円(額面)程度
大学卒の新人看護師 基本給 206,000円
これに手当て(通勤手当:上限55,000円/月・住居手当:上限27,000円/月・扶養手当等)
私立も国立も変わらないね。
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「大学病院」に勤務するメリット
大学病院に勤務すると下記のようなメリットがあります。
- 最先端の医療に携わることができる
- 労務環境が整っている
- 教育体制が整っている
- 転職や復職に有利
最先端の医療に携わることができる
大学病院では、研究に基づく最新の医療を提供しています。そのため、看護師にも最新の医療を提供するための知識が必要とされます。
そのような環境で働くことにより、専門性の高い知識・技術を身に着けることができます。
最新の医療は日々更新されるよ。だから大学病院の看護師には高い知識・技術に加えて、継続して学び続ける能力が必要とされるね。
労務環境が整っている
大学病院では、職員の勤務体制や労働時間が厳しく管理されているところが多いです。また最近の働き方改革の流れにより、残業時間や勤務体制も見直されています。そのため、いわゆるホワイトな労働環境な病院が多いです。
国公立の大学病院であれば、公務員扱いになるため昇給制度や休暇制度が整っています。
自己研鑽が求められることによる負担や、業務外の係・委員会・研究活動などの負担はまだまだあるね。それを経験と考えるか負担と考えるか…
教育体制が整っている
大学病院は、最先端の医療を提供する役割に加えて専門職の教育機関としての役割も担います。そのため、院内研修が充実しています。
またクリニカルラダー制度を取り入れている病院では、明確な指標のもと着実に看護師のキャリアを歩むことができます。
さらに、新人や転職後のOJTとしてプリセプター制度を導入している病院がほとんどです。そのため安心して学ぶことができます。
プリセプターとは?
一人の先輩看護師(プリセプター)が、一人の新人看護師(プリセプティ)に、マンツーマンで指導を行う方法です。
実践的な指導だけではなく、精神的な窓口としての役割もあり、学生から新人への移行によるリアリティショックを低減することに効果的とも言われています。
当然、プリセプターガチャによっては辛くなってしまうこともあるけどね…
転職や復職に有利
大学病院で勤務した経験は、上記のように「教育体制の整った、最先端の医療環境で働いた経験」として評価されます。そのため転職や復職時には、基本的な教育を受けた人材であり、専門性も兼ね備えた人材として評価されます。
クリニカルラダーを採用している病院間での転職・復職であれば、引き続きクリニカルラダーを活用することができキャリアアップが期待できます。
大学病院勤務経験があると、即戦力として評価してもらえるよね
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「大学病院」に勤務するデメリット
「大学病院」に勤務すると下記のようなデメリットがあります。
- 知識・技術に偏りが出る
- 離職率が高い
- 精神的負担が大きい
知識・技術に偏りが出る
大学病院は部署によって専門性が異なります。そのため、配属される部署によって身につく技術と身につかない技術に差が出てしまいます。
採血や点滴の多い部署、日常生活援助の多い部署など様々です。そのため、大学病院で長年勤務したとしても、1つの部署でしか働いたことが無い場合は知識・技術に大きな偏りが出てしまいます。
また、大学病院には研修医がたくさんいます。そのため採血や点滴を研修医がやることが多く、結果として看護師の技術が低下します。
病院によっては確かな知識が身につく3年目以降でないとルートキープをさせないところもあるよ。教育体制が整っているゆえにだけど…
離職率が高い
大学病院のメリットとして、労務環境が整っていると書きましたが、自己研鑽や委員会の参加、教育担当としての役割、強制的な看護研究などにより業務外の負担がとても大きいです。また、それらの活動についてのモチベーションの違いによる人間関係のトラブルなども多くあります。
どの病院も、仕事とプライベートのバランスを保てるように努力していますが、なかなか改善しないのが現状です。
大学病院は中堅が辞めちゃうから、若手とベテランの構成になる病棟が多いよ。それも人間関係を悪化させている要因の1つだね。
精神的負担が大きい
上記のように多数の役割を担う必要があることに加えて、重症患者を担当することや、多忙極まる入退院の調整、リーダー業務、日々変わる医療の知識を身に着ける必要性などが精神的な負担となります。これらの負担が高まると離職に繋がります。
上記のことは、どれも自分の経歴としてプラスになることなので、モチベーションさえ維持することができればとても良い環境とも言えます。負担が多い環境は、成長できる環境でもあるからね。
大学病院の看護師になるためには?
大学病院になるためには、下記の3通りの方法があります。
- 大学の内部生として付属病院に就職する
- 外部生として就職試験を受ける
- 中途採用試験を受ける
大学の内部生として付属病院に就職する
これから看護師を目指す人に限定の方法ですが、まずは付属病院のある看護大学や専門学校に入学して、看護師になりましょう。
そして内部生として付属病院に就職します。大学病院では内部生が優遇されることが多くあります。試験の負担が少ない(適正試験と面接だけなど)こともおすすめポイントです。
実習先に就職するから、就職後も働きやすいよ。
外部生として就職試験を受ける
これから看護師として働き始める(新卒)のであれば、就職試験を受けることが一般的です。大学病院の公式サイトや転職サイトから求人を検索しましょう。書類選考や小論文、面接などを行います。
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中途採用試験を受ける
一般病院やクリニックでの勤務経験があり、大学病院転職したい方は、中途採用試験を受けることも一つの方法です。大学病院の公式サイトや転職サイトから求人を検索しましょう。しかし、大学病院の中途採用の求人は少ないのが現実です。こまめに求人情報を確認するようにしましょう。
なんで求人情報が少ないの?
- 大学病院の数が少ない
当然ですが、一般病院と比較して大学病院の数はとても少ないです。結果として求人情報も少なくなります。
- 新卒から育てる風土
大学病院には新卒の看護師が毎年150~200人程度入職します。そして手厚い教育体制により、自分の病院の風土に染めていきます。このような文化が根強くあります。そのため中途採用より新卒の採用に力を入れています。
でも中途採用者が欲しい現状もあるよ。デメリットで記載したように大学病院は離職率が高いため、即戦力となれる人材や、現場のリーダーとして活躍してくれる人材、教育的役割を担える人材などを求めているよ。
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まとめ
大学病院に勤務することは、専門性を高めることができる一方で、汎用的な知識・技術の低下や精神的負担の多さなどのデメリットがあります。
また、業務外での負担は勤続年数が増えるにつれ増加します。しかし大学病院の場合、給与アップやキャリアアップの環境が充実しており、長期的に働きやすい環境でもあります。
大学病院で働くメリット、デメリットを、自身のプライベートと照らし合わせながら考えましょう。
補足だけど、大学病院では働き方改革の推進なども影響して、パパママが働きやすい環境であることもおすすめポイントだよ
大学病院への転職先を探している方はジョブメドレー 看護師やマイナビ看護師から探してみてください。
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